大規模修繕工事 工程1
2023-02-14
こんにちは岡本です(*‘∀‘)
前回はマンション大規模修繕工事の大まかな流れについてお話ししましたので、
今回からは工程毎にお話していこうと思います。
第1回目の今回は、工事の準備段階である足場組立についてお話します。
一概に足場と言っても幾つかの種類があります。
中でも一般的によく使用する足場は枠組み足場とクサビ式足場(ビケ足場)です。
枠組み足場とは決まった形の枠組みをクランプと呼ばれる部材などで組み上げていく足場で、
クサビ式足場とは読んで字の如くクサビになっている部材をハンマーなどで叩き込んで
組み上げていく足場です。弊社ではこのクサビ式足場が主流です。
さて足場ですが、組立時は十分に注意する必要があります。
なぜなら改修工事で起こる労働災害事故のなかでも足場の組み立て解体時に起こる事故が非常に多く、
さらに重篤な事故に繋がることが多いからです。
死亡事故も毎年のように起こっています。
職人の転落落下事故だけでなく、付近を通行している第三者との接触事故もあります。
ですので工事現場の近く、特に足場の組み立て解体を行っている傍には近づかない方が良いでしょう。
さて足場組立の手順ですが、まず地組と言われる基礎の部分を組んでいきます。
ここではきちんと水平になるように組み、
後々ズレない様に根絡みという縦の柱を足元で繋いでいく単管を設置していきます。
ここで数ミリ狂ってしまうと、組み上げていった上階では数十センチも狂ってきてしまうからです。
そして足場を立ち上げていき、以降の工程で作業員が安全に作業できるよう
作業床の取り付けや建物からの離れにも気を配ります。
同時進行で数段毎に外部に落下防止養生のメッシュシートを張り、
建物と足場の隙間にも落下防止のネットを2層毎に張っていきます。
そして足場の倒壊防止として壁繋ぎの部材を使い、
建物にアンカーボルトを打ち込んで足場と建物を繋いでいきます。
これにもどのくらいの面積に何本という規定があります。
最後に足場の組立主任者の看板を掲示したら完成です。
最後になりましたがもう一度、足場の組み立て解体は非常に危険です。
特に小さなお子様は興味本位で近づいてしまうので、お子様をお連れの方はくれぐれもご注意ください。
居住者の方々は警備員の指示に従って安全にご通行下さい。
次回は工事の肝というべき建物の補修についてお話したいと思います。