介護リフォームは介護される側、する側の二つの視点から
2016-08-26
自立できることを考えたリフォームを
ご家族の介護のためのリフォームには居室間の段差の解消や手すりをつけることから、トイレ、浴室、キッチン、洗面などの水回り、そして間取りの変更など、利便性を考えると住まいの中でありとあらゆる場所が対象になると言えます。
しかし、大切なのは介護する人、される人の二つの視点からプランをつくることです。要介護の段階にもよりますが、できるだけ本人のプライバシーや考えを尊重し、入浴やトイレなどが一人でもできるように水まわりのリフォームを中心に行います。料理の好きな方ならキッチンを使いやすいようにリフォームするのがいいでしょう。車イスの場合だと、ドアは引き戸のタイプにしたり、廊下幅にゆとりをもたせたりします。体が動きづらくなると、本当にして欲しいことでもご本人がなかなか口に出さないことがあります。その点を配慮してあげるのも重要です。
介護保険など、公的な支援制度を活用
介護リフォームは、ご本人の自立と言う点からも有効な場合があります。
住まいの中であっても、一人でもできることが増えれば、その分体を動かすきっかけにもなりますし、逆に動きにくいことから部屋にこもりがちになってしまうと体は衰えるばかりです。それは、介護する方の労力の軽減にもつながります。また、介護リフォームでは介護保険が適用される場合があります。上限20万円までの工事で9割まで補助されます。費用面でサポートを受けて住みやすくなるこの制度は利用したいものです。ただし適用範囲があるので、事前に確認しましょう。
また、実際にリフォームを行う場合、介護対策について調べることも重要です。役所の窓口、福祉関連のNPO法人などで情報を手に入れると介護全般についての知識も増えリフォームの参考になるでしょう。